BY WANSELFのブログ

超大型犬と一緒に暮らす

お留守番部屋

この間作った、皆のための「留守番部屋」で寛ぐニーナ
ニーナは、この部屋の角の このスペースがお気に入りです
なぜかこの時は、妙に「おすまし」しています(笑)



ただ いつもいい子に ジーッとしてる訳も無く・・・
今は ソフトボールに夢中です




診察室に持って来て、皆に見せびらかしてました
結構 穴が開いちゃってますね・・・





この状態になって、中身を食べ始めたので 奥さんに取り上げられてました
この間5分ぐらいです・・・





昨日の「ごめんなさい」ができない秋田犬の続きですが
困りに困ったボランティアの方は、僕の申し出を全て受け入れて 置いて行きました


今までにも、他の訓練所で断られた「噛み犬」を何頭か預かっていましたから
その延長戦上の訓練だと 僕は思っていました
「訓練」とは言っても、僕はうちの子達と同じ事をさせるだけで
その他の事は、一切しません
「ちゃんとした犬」にする躾とかルールとかは、うちの子達が教えます
これも、僕がうちの子達に頼んだわけでもなく、自然とそうなっていく事を
過去の何回かの経験で、僕自身が学んでいました
犬やオオカミの事で、何回かTVに出演した時に
ディレクターさんと、この「犬が犬を躾ける」って言う話をして
今でもたまに、TVで「犬が犬を躾ける」その過程を撮りたい って依頼が来ます(笑)


ボランティアの人に帰ってもらって うちの子達と会わせてみました
うちの子達は、突然飛び掛かるような事は無いので、そこは安心していましたが
問題は秋田犬の方・・・  様子を見ていたら・・・
予想に反して、秋田犬の方もすぐに攻撃したり、飛び掛かって噛んだりはしない模様
自分よりも大きい子に会った事が無いだろうから
そのへんは、自重してたんでしょうか
「長ーい目で ゆっくりやっていけばいいのかな」って思い
その秋田犬のリードを持とうとした瞬間 秋田犬が僕に唸り声をあげました


普通に、ヘラヘラしてたうちの子達が、野生動物のようにピクンっと
首を上げて反応しました 診察室に緊張が走ります


うちの子達にしてみたら「JUNちゃんに唸る?!」「うちの大将に逆らう?!」
って感じで、反応したんだと思います


秋田犬の唸った事実と皆の緊張が連鎖して、
秋田犬が一番近くに居たデーンに飛び掛かりました
それを確認したかのように、残りの全員が、
秋田犬めがけて一斉に飛び掛かっていきました


ここまでは、いつもの事 僕の予想の範囲内で
今まで、同じ事例(噛み犬)で預かった
(ハスキー、ダルメシアン、コッカースパニエル)等々
皆に組み伏せられて、抑え込まれ、キャンキャン言いながら
おしっこを垂れ流して 皆に「ごめんなさい」をして
その後、1~2週間の共同生活で、良い子になって帰る
そういう図式を、頭に描いていました


ところが、日本犬だからなのか、その秋田犬が特別だったのか
僕が思ってる時間では、「ごめんなさい」をしません・・・
うちの子達も「ごめんなさい」の合図が無いので、やめられません・・・
いつもより長い時間が流れます
皆の「躾」はエスカレートしていき 段々「躾」の域を超え
それは「制裁」とか「いじめ」とかの様相を呈していきました
でも 秋田犬は「ごめんなさい」をしませんでした・・・


秋田犬を殺さないためにも、これ以上ダメージを与えないためにも
僕は「止めるしかない」と思って、皆を下がらせました
皆を引かせるのに、こんなに時間がかかった事はありませんでした
うちの子達の感情も、いつもとは違っていたんだと思います


うちの子達が離れても、秋田犬は、大きな乱れた呼吸をしながら
その場所に横たわったままでした・・・
ダメージの状況をチェックしようと、頭を抱えて起こしましたが
当然 唸りも、抵抗もしませんでした
身体中チェックして 致命傷になるような傷は一つもありませんでしたが
(うちの子達 押さえつけても 犬歯を入れるような噛み方はしない)
ただ 横っ腹に穴が開いてました 薬でどうにかなるような傷ではなかったので
その場で、麻酔をかけて、緊急OPEで傷口を縫合しました


小型犬の我儘犬で、「ごめんなさい」ができない子は、何度も見ていましたが
大型犬で、うちの子達にやられても、「ごめんなさい」ができない子・・
初めて出会いました


預かる時に、噛み犬の飼い主さんには
「この子がごめんなさいをしないと 死んでしまうかもしれません」と
そう説明して預かってましたが、ホントに死んでしまう事は無いだろう って
心の中では、そう思ってました
飼い主さんに「死んで」と言う究極の言葉を あえて使うのは
飼い主さんの覚悟を 確かめたいから と言う思いもありました


ただ、今回のケースのように、「ごめんなさいをしない秋田犬」
その子を、止めなかったら・・・  いつもの事だとほっておいたら・・・
考えたくは無いけど、最悪の結果になったかもしれません
うちの子達も「おい この辺でやめようぜ これ以上はまずいよ・・・」
とはならない って事です・・・


この秋田犬のその後ですが、「ごめんなさい」をしなくても
うちの子達に「やられた」効果はあったようで 次の日から
日に日に物分かりが良くなり、1か月後には、皆と一緒に並んで散歩ができ
3か月後には、里親さんにもらわれていきました


里親さんに貰われる段階では、犬との関係はおろか
子犬 子猫とも共存できていました
言われれなかったら、かつてこの子が「そんな子」だとは
誰も思いはしないでしょう(笑)


里親さんの所には、1歳ぐらいの赤ちゃんが居ましたが
その赤ちゃんとも上手くやっていったどころか
赤ちゃんを守って、ずーっと傍に付いていた とも言ってました


この話の教訓 「ごめんなさい」をしない犬の見極めは必要
これは、取り返しのつかない結果を引き起こし兼ねない


「犬」と言う生き物を、仲間にするのも猛獣にするのも
その子と出会った「人間」次第 である事


この秋田犬が、きちんと「矯正」できたように
生まれながらにして「猛獣」なんて子は居ないはず
(と この時は思ってました(笑))


えーと この次機会があったら
「生まれながらにして 猛獣」
そんな子の話をしたいと思います(笑)

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